2022年4月に書いた記事を、2026年10月に読みやすく手直ししました。文・TKC BODY DESIGN 代表 曽我武史

痛みが続くバレーボール選手のお悩み
小柄ながら、鋭いスパイクを打ち抜くパワーヒッターの女子選手。高校生のときから、躍動感あふれる運動量と力強いスパイクが持ち味です。
社会人になってからは、毎日練習という訳にはいかなくなりました。運動量が減り、疲れやすさなど身体の変化も感じていた矢先に、右肩の痛みが出てきました。
クラブチームの練習で痛くなり、練習がなければ落ち着く。バレーをすると、また痛む。
「高校生のときはこんなことなかったのに」と悩んでいたそうです。
いろいろ見てみると
まず、状態を評価していきます。
姿勢は猫背気味で、肩の動く範囲も狭く、背中(胸椎)や胸まわり(胸郭)の動きも小さくなっていました。おまけに、お腹の筋肉もカチカチ。
患部の痛みを改善するには、まず、周りの関節の動きを取り戻すところからです。
お腹、背中、腕と、順番に固まった筋肉を緩めていきました。
お腹も、鎖骨も、腕も、「そんなところも痛いの!?」と本人が驚くようなポイントがありました。あちこちに強い緊張があったために、関節が十分に動けていなかったようです。
動く範囲が戻ると
背中や胸まわり、肩甲骨、肘の動きを取り戻していくと、肩関節そのものの動きもよくなり、腕を挙げたときの痛みが和らぎました。
肩のコンディションを良くするには、傷めているであろう部位と、うまく働いていない部位を見極めていきます。その原因になっている部分の回復と、動き方の改善が、症状を良くしていくポイントです。
ぶつかった、引っ張られたなど、はっきりしたけがのきっかけがない場合は、過去のけがや、長く続いている働きの悪さを見つけていくと、糸口がつかめることがよくあります。ご本人は、あまり気がついていないことが多いのですが。
この選手の肩は、外側の大きな筋肉(アウターマッスル)の力はとても強いのに、内側で関節を支える筋肉(インナーマッスル)の働きが弱い、という特徴がありました。自分の腕のパワーに、プレーのたびに肩関節が振り回されていた、という感じです。
動く範囲を取り戻したあと、インナーマッスルのリハビリトレーニングを一緒に確認しました。少し慣らしただけで、動きやすさや力の入りやすさが変わることを、本人も実感していました。
これからの痛みを防ぐために、トレーニングを続けることをおすすめしました。
施術では、痛みを取ることや、動く範囲を広げることだけでなく、本来の動きを取り戻すためのエクササイズまでフォローしています。
ずっと調子が悪い、今までと違う。そんな痛みを抱えている方は、お気軽にご相談ください。



